頭の回路が2つ同時に走る

例えば講演を聴講して報告書を書くとき、
演者が言った言葉や講演要旨の言葉を
そっくりそのままコピペしてくる人と
自分の言葉に置き換えて書いてくる人が
いるけれど、
その2つの違いって何なんだろうな、
と思っていました。
しかし先日、人の話を聞きながら
それをメモしていたときに、
そのヒントをつかめました。

私は筆記が遅いので、どうしても
書くスピードが話者のスピードに比べて
遅れます。すると
耳で聞いていることと
手で書いてあることには
タイムラグが生じています。
そのときに頭の中にはっきりと
話者のセリフと私が書いている内容が
同時に流れていくのが聞こえました。

聞いてから書くまでの間に
話者のセリフを覚えておく必要が
あるわけですが、
私にとっては話者のセリフを
そっくりそのまま覚えておくよりも、
似たような意味で自分の使い慣れた言葉で
記憶しておく方が楽なので、
そのときに言葉の変換が起こります。
そっくりそのまま覚えた方が
話者の言わんとすることを取りこぼしなく
吸収することができるかもしれないけれど、
自分の言葉に置き換える時点で
話者の言ったこの言葉と
自分が書こうとしているこの言葉は
概ね同じ意味、
という判断がなされているわけです。
それが咀嚼なのではないかと。

だから咀嚼力を鍛えるには
聞き書きがいいのかもしれません。そして
もっと語彙を増やす必要があるな、
と感じたのでした。